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zenon 10提供開始

リンクスでは、7月6日より、SCADA/IIoTソフトウェアプラットフォームの最新版「zenon(ゼノン) 10」の国内での提供を開始しました。
リンクスは、2017年にCOPA-DATA社(Ing. Punzenberger COPA-DATA GmbH)と日本国内における総代理店契約を締結して以来、同社が提供するSCADA/IIoTソフトウェアプラットフォーム「zenon」を独占的に販売しています。zenonは生産現場に必要とされる機能群を備えたプラットフォームとして、自動車、食品・飲料、医薬品等、多くの業界のユーザに長年定評を得ており、例えば、海外の自動車業界では、フォルクスワーゲン、BMW、アウディといったトップメーカでIIoTプラットフォームとして幅広く利用され、日本国内では、2019年にトヨタ自動車でのプロジェクトが開始、順次、生産現場への導入が進められています。
「zenon 10」では、開発環境のデザインの一新やHTML Web Engine機能の強化をはじめとする各種既存機能の強化、医薬品業界向けに追加された電子署名(eSignature)機能による多段階承認の実現等、これまで培ってきた、開発環境の使いやすさや豊富な標準機能群といったzenonの特長を、さらに強化しています。
また、ライセンスのサブスクリプション版の導入により、より安価にプロジェクトを開始できるようになっております。


zenon 10の概要および新機能は、下記の通りです。

zenon 10概要

製品名:    「zenon 10」
提供開始日:    2021年7月6日
提供形態:    Webサイトよりダウンロード

新機能詳細

■製品名称の変更
zenon10より、下記のように既存製品の名称が変更となりました。

■ユーザーインターフェースの一新
zenon10より、下記のようにユーザーインターフェースが変更となりました。

■新機能:電子署名(eSignature):
eSignatureでは、値の変更やファンクションの実行時に、設定した権限レベルを持ったユーザによる多段階認証を設定することができます。実行、検証、承認の3段階設定でき、それぞれ異なるユーザによる認証を必要とします。この機能により、医薬品業界における重要工程パラメータ(CPP)の変更の際のセキュリティが強化となり、これらの変更の記録は、すべて監査証跡として保存されます。データインテグリティ対応やPart11対応といった、医薬品業界に求められる規制対応について、さらに強固なシステムを提供します。
■HTML Web Engineの強化
zenonのサーバーにアクセスし、任意のブラウザにて情報を表示することのできるHTML Web Engineの機能が強化されました。zenon10では、トレンド画面にて、ガントチャートの表示が可能となりました。(画像)また、プロジェクトのコンパイルに要する時間が大幅に改善されております。アラーム/イベント グループ・クラス・エリアの情報をイベント履歴リストやアラームメッセージリストで表示できるようになった他、フレームに関するプロパティ(マウスによるフレームの移動や常に全面表示、相対位置での表示等)がHTML Web Engine上でも使用できるようになりました。

■トレンド画面の機能強化
トレンド画面では、変数のリミット値を補助線として表示できるようになり、また、リミット値を超えた際に、曲線の色をリミット値の色で表示できるようになりました。

また、ダブルカーソル利用時に、両カーソルの値をリスト上に表示できるようになりました。

■アラーム/イベント履歴のデータのSQLへの保存/読み戻し
ヒストリアンの情報に加え、アラーム/イベント履歴のデータを、SQL上に保存し、実行環境上で読み戻すことができるようになりました。また、アラーム/イベント履歴のデータを指定したSQLサーバーに即時エクスポートすることも可能になりました。

■Report Engine (旧:Analyzer)の機能拡張
従来のExport Wizard for Analyzerに代わり、MetaData Synchronizerを用いて、Report Engine上で使用するメタデータ情報を更新できるようになりました。これにより、ボタン1つでメタデータを更新可能になりました。また、レポートを表示した状態で、言語の切り替えをできるようになりました。

■ドライバーの追加/機能拡張
下記のドライバーが追加されました。
-OCPPドライバー
電気自動車の急速充電器を管理する国際標準通信プロトコルであるOCPP(Open Charge Point Protocol)のバージョン1.6に対応したドライバーです。電気自動車の充電ポイントとの通信に使用され、中央管理システムの役割を担うことができるようになります。
-.NET Driver API
自身で作成したプログラムのアセンブリのホストになるドライバーです。.NETアセンブリを介して、zenonのService Engineを任意のアプリケーションと接続することが可能になります。
また、下記の既存ドライバーにて、機能拡張が行われました。
BACnetNG
BiffiDCM
BURPVI
EUROMAP63
IEC 61850 クライアント
IEC 60870 クライアント
INTEGRA
LOGiX_ODVA
S7 (SIEMENS)
SIMOTION (SIEMENS)
SNMP32
システムドライバー
■zenon Logicの機能拡張
zenon Logicにて、下記項目にて機能拡張が行われました。
Ethernet IP
Modbus
IEC 61850
IEC 60870
OPC-UA
開発環境の機能追加
プログラミング言語の機能追加
■サブスクリプション版のリリース
-開発環境
zenon10以降、開発ライセンスはサブスクリプション版、もしくは、パッケージ版(DEV Pack)のみの取り扱いとなります。サブスクリプション版を用いることで、小規模のプロジェクトを安価にスタートすることが可能であり、また、常に最新版のzenonを利用し続けることが可能になります。
-実行環境
実行環境は、買い切り版およびサブスクリプション版のどちらかを選択することが可能になります。サブスクリプション版では、通常価格の3分の1以下の年間費用でzenonの実行が可能であり、また、常に最新版のzenonを利用し続けることが可能になります。